忘れられないメール
この時期になるといつも思い出すことがある。
長男が名古屋の大学で、卒業式を待つだけになったある日
私は一通のメールを送った。
約8年前の事なので、記憶が薄れてきてるが、だいたいこんな内容であった。
「たった今最後の送金をしてきた。
卒業おめでとう、4年間よく頑張ったな。
お前は小学の頃から成績がよくて、私たち親の誇りだった。
学歴のない俺は、若い頃から学歴コンプレックスを持っていた。
しかし、お前がそれを払拭してくれた、ありがとう。」
そしてその夜、息子からメールが届いた。
「なんやそんなこと考えてたんかい。
でも俺は親父を尊敬してるよ、
一人でそこまでにしたんだもんな。」
この後も何か書いてあったようだが、俺は涙で読めなかった。
苦しい家計の中からの仕送り、そして自営業での奮闘、
息子はそれら全部をわかっていて、”尊敬してる”の言葉を俺にくれた。
男親にとって、息子から”親父を尊敬してる”という言葉が聞けた事は
最大の喜びであり、幸せを感じたときであった。
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